二周年


2年前の新月だった今日自分のアトリエギャラリーでもあるうつしきはオープンしました。
早いもので2年の月日が経ち、ここで過ごした時間、ひとつひとつの展示、旅立っていった古道具、器、作品のすべて、
わざわざ遠くわかりづらいこの場所を探して来て頂いた方々のことを想います。
9月16日より未 草展 「 航 跡 」 – 未 草の8年 -が始まります。
自分達の2年という月日と未 草さんの8年という月日の活動の其々を是非観にいらしてください。
一人でも多くの方に観て頂きたい展示です。

航 跡 ― 未 草の8年 ー

子供の頃「大草原の小さな家」がたまらなく好きだった。
アメリカ開拓時代、大自然のなか家族皆で助け合いながら
たくましく生きていく姿に「生きる」原点を見た。

草原を望む信州の森を夫婦で開拓し始めたのが2010年。
自らの手足を頼りに生きたいというたっての願いを胸に
ようやく馬や羊を放牧するための土地を伐り拓いた。
若さだけを頼りに、ただただ必死に息もせず
草の大海原を漕いできたような8年間だった。
ふと後ろを振り返ると、いつの間にか
遠くまで尾を引いている白い航跡が確かに見える。
波に揉まれた苦しい道程ではあったが、今となっては
二度とたどることの出来ない眩しい風景ー。

本展ではあえてテーマを絞らず、そこに光を当ててみたい。
初期の作品から新作、大物から小物、生活道具から彫刻といった
未草の8年間の歩みがすべて見渡せるような展示。
美しい光射す、もと古い鶏舎の「うつしき」に浮かび上がる
二筋の航跡を皆さんと共に眺めてみたい。

未 草 小林 寛樹

日 時 平成29年9月16日(土)〜 24日(日)11時〜18時
〈会期中無休、 作家 16 日(土) ・17 日(日)在廊 〉
場 所 うつしき  〒 822-0112 福岡県宮若市原田1693
電 話 0949-28-9970
H  P http://utusiki.com
MAIL info@utusiki.com
作 家 https://www.instagram.com/hitsujigusa_

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拾い集めた材料でものを作っている。
野に埋もれた鉄屑や、浜に打寄せられた舟板、使い古された布
取り壊された家の一部や役目を終えた古い物たちを使って。
それらのものには長い長い物語があり、自分との出会いにもまた物語がある。
そして更なる命を吹き込まれ、新たな記憶が刻まれていく。
3年目も変わらず自分達の速さでゆっくりと進んでいきますのでどうぞ宜しくお願いいたします。

yasuhide ono | 小野 泰秀

五児の父 世界放浪の際にアクセサリー制作の活動を開始 2013年福岡県宮若市に移住 2015年9月新月より福岡県宮若市にて「うつしき」というギャラリーを始動 日本の美意識、東洋的価値観、装身具の持つ”心を装う”という機能を追求する

うつしき

暮らしと道具のあいだ

©yasuhide ono