お店の在り方 – 偏愛のススメ –

 

 

昨日雪の影響で年始最初の営業となった1の並ぶ1月11日

 

どうかなぁと思ってたけど沢山の方にお越し頂きとても良い始動となりました

 

お店ってほんと沢山たーくさんある中でうつしきを選んでもらうことについてずっと考えている

 

もちろんここでしか買えないものというのも大事にしているし購入体験というのも大事にしている

 

古道具を扱っているとその先というのがどことなく見えてきてしまったここ数年

 

物の持つ佇まいと希少性にどんどん偏っていく

 

より珍しくて良いものとよくわからないけど佇まいのいいものとその両方を内包したもの

 

とにかく量を扱うお店もあれば店主の厳格な眼を通して選ぶお店もあって

 

後者の場合行き着く先はどうしても古美術のような世界になる

 

まっさらな空間に一点ポツンとディスプレイして「これいいでしょ?」の世界

 

業界の中でもわかる人にだけわかればいいというスタンス

 

もちろんそのものに対する膨大な蘊蓄はあるけれど物の球数は少ない←嫌な書き方だけどね

 

僕自身インドで買い付けしてきたものでもインド人にとっては普通の道具でも日本に持ってくるとこれ何?と物珍しくなる

 

アメリカのものでもヨーロッパのものでも南米やアフリカ、アジアと自分の国以外のものは物珍しいというのは文化の違いでごく当然

 

物は移動することで価値が上がる

 

蚤の市で布の上に拡げられている物と小洒落たお店で並べられている物では同じ物であっても価値が変わるという不思議

 

じゃあやっぱり誰から買うか?というのは一つの大事なポイントになってくる

 

悲しいかな物は富のあるところに流れていくというのはこの経済システムの大きな特徴の一つ

 

価値はその人の持つお金の総量が決める

 

これ格好いいなと100円で仕入れたものをある人が蚤の市で1000円で出す

 

それをお店をする僕が買ってこれ格好いいからと10000円で出す

 

お店に来た同業者がこれいいじゃんと購入しそれを50000円で自分のお店でだす

 

その50000円の物も最終的にはお金のあるコレクターの元に辿り着く

 

じゃあ、価値ってなんスカ?

 

市場価格ってなんスカ?

 

一つ能力として目利きは必須だろう

 

今は古道具で話したけどこれが古着でも古本でも同様なことが言える

 

アメリカのスリフトショップなんかで安く服を購入しそれを日本で販売する

 

それが古着ブームを支えたとも言える

 

その服(ファッション)の流れが道具(インテリア)になったというのが昨今の流れの一つ

 

リーバイスのデニムの赤耳だったりリベットだったりのディテールの特徴が同様に道具に対しても求めていった流れ

 

わかる人にはわかるの世界

 

僕はこの偏愛の世界が大好きでその仕組みを知るべくその世界にどっぷりと身を置いている

 

カメラ好きにだとレンズ沼があるように人のこだわりに触れるとそこにこだわってるのねと知ることができる

 

ライカのズミクロンやズミルックスのレンズの値段なんて普通に車買えるくらいっすからね

 

それでもそれがいいんだと選ぶ人がいる世界は面白い

 

この値段でもいいと納得させられるかどうか

 

お皿も100均で買える中でその何十倍も出してでも欲しいと思ってもらえるかどうか

 

これは全て物において言える

 

価格競争の世界に入ったら疲弊するだけっすからね

 

エルメスのバーキンのクロコダイルなんて630万くらいするしそれでも欲しいと思う人がいるから作っている

 

作る側は購入する側の気持ちも考えないといけない

 

市道で走るのに意味のないような数億を越す超高級スーパーカー

 

この辺の域になると正直もうよくわかんないっす

 

これも偏愛になるとするならば僕の言う偏愛の定義は自分の価値観でいるということに尽きる

 

だからうつしきは僕の偏愛を体現した場所だし有り難いことにそれに賛同してくれた方々が扱う物や体験を購入してくれる

 

それで「よし、もっと良いものを!!」となるのは当然の話

 

作家さんの作品を扱うにはその作家さんとの関係性というのがあって、人と人のやりとりだということを忘れてはいけない

 

アクセサリーを作り始めた頃の展示の時なんかお店のバイヤーさんによってはこんな感じなの?!という高圧的な人も沢山いた

 

そういう人とは縁が続かないのは見えている

 

どの世界でも同業者の気持ちってすごくわかるじゃないですか

 

その気持ちを無視してはいけない

 

お店と作り手とお客さん全員が一緒に成長するんだという心持ちでいないと関係性は続かない

 

それはいくつになっても変わらないからずーっと学ぶんですよね

 

禅でいうビギナーズマインドを忘れてはならない

 

そんなこんなで子どもたちを起こす時間でーす

 

お店のことなんかだとスラスラ言葉が出てくる

 

あくまでも自分はこう思うっていう話でそれを自分とは違うと比較しないようにしてくださいねd( ̄  ̄)

 

言葉ですれ違う関係性は望んじゃいないっす

 

人は人 自分は自分

 

集中するのは外ではなく自分の目の前のことのみ

 

人のことばっか気にしてちゃ目の前がおざなりになる

 

明日は新月

 

うつしきオンラインでの作品更新の日です

 

1月13日朝7時に15点更新します

 

1+1+3+7+1+5=18

 

1+8=9

 

ご縁のある方は覗いてみてもらえると嬉しいっす

 

1月と2月は展示もないのでオンラインに力を入れていきたいと思ってる所存でごわす←もうキャラ崩壊

 

今日も最高な一日を

 

 

 

 

 

 

yasuhide ono | 小野 泰秀

五児の父 世界放浪の際にアクセサリー制作の活動を開始 2013年福岡県宮若市に移住 2015年9月新月より福岡県宮若市にて「うつしき」というギャラリーを始動 日本の美意識、東洋的価値観、装身具の持つ”心を装う”という機能を追求する

うつしき

暮らしと道具のあいだ

©yasuhide ono