新月 時の重なりと縁の重なりが交差する

 

古川市の宿でブログを綴る朝

 

土地によっての景色の違いを存分に堪能する

 

今回の展示のディスプレイではいびつ店主の大将に全て委ねました

 

空間構成や作品は店主や作り手によって配置の仕方一つとっても大きく変わってくる

 

その違いこそがお店の色とも言えるのだろうし

 

そして大切なところでもある

 

アイテム数に対してのボリュームで見せるところや引き算で見せるところ

 

形から入るアプローチや色での見せ方というのも複雑的複合的に関係してくる

 

引き算の美の場合はそれ一つで成立するかどうかの作品自体の強度が問われてくる

 

取り合わせの妙だったり

 

でも計算し過ぎもなんか鬱陶しく感じることもあるから難しいんですよね

 

日本人は元来引き算がうまいと言われている

 

というのも床の間文化があったから

 

格式や権威を重んじる荘厳な書院造の床の間、棚、付書院を備えた座敷

 

茶道の思想を背景にした素朴であり質素な設えをどう組み合わせるか

 

この美意識が昔は確実に存在した

 

その感覚が今でも残るところには残っている

 

近代の建築はそういった床の間だったりといった和が排除されてしまっている

 

無個性なツーバイフォーの建売された家

 

そこに数寄者のこだわりは存在しないともいえてしまう

 

だからこそ今の建築を見直す必要があるんですよね

 

自然素材に囲まれた昔ながらの平屋

 

畳に触れたことのない子どもたちというのもこの先たくさん出てくる

 

イグサの香りや足の裏の触感だったりと微細な肌で感じる感覚

 

正座で綺麗な姿勢での所作

 

日本文化は知れば知るほどに素晴らしい

 

柳田國男や折口信夫の残してくれた書物を読み漁り

 

当時の営みの風景を想像することしか今はできない

 

なんとか田舎に行けばまだその景色に触れることはできる

 

都市部でそれを感じることは不可能に近いだろう

 

民俗学から当時の暮らしを学び今に反映できる要素と改善した方が良いところを検証し実生活に活かす

 

歴史を学ばないと深さが出ないのでアップデートにはならない

 

観てる景色の解像度を高めるためには歴史を知る必要がある

 

お洒落や粋を学ぶにはとことん遊ばないといけない

 

昨日も書いたけど遊びの概念はほんと面白いんですよね

 

ロジェカイヨワの著書「遊びと人間」

 

遊びが文化を作っている

 

カイヨワは遊びの独自の価値を理性の光に照らすことでより豊かになると考え非合理を最も合理的に語ってみせる

 

遊びのすべてに通じる不変の性質として競争・運・模擬・眩暈を提示し、これを基点に文化の発達を考察した

 

僕らの生活の中での遊びを哲学に昇華したカイヨワの遊戯論は子どもの教育にも応用できるし

 

僕ら自身の生活形成の中で必須となってくる

 

昨日も朝から海で流木や錆びた鉄くずなんかを拾いながら

 

楽しみ方なんてほんと人それぞれだよなぁと心から感じるのです

 

それぞれの楽しみ方があって良い

 

その楽しみを発展させて型を作る

 

その型と型の競い合いがもっと必要になってくる

 

数寄者への道は奥が深すぎる

 

イイカゲンは良い加減

 

道楽は道を楽しみ

 

極道が道を極めるなり

 

そんなこんなで今日は出張なので子どもを起こす必要はありませーん

 

昨日告知忘れていた今日は新月

 

うつしきオンラインでyasuhide onoの作品掲載の日です

 

3月13日11時に作品を18点更新します

 

3+1+3+1+1+1+8=18

 

1+8=9

 

今回もカバラ数秘を応用してみたいと思います!

 

ご縁のある方は是非覗いてみてくださいね

 

そして古川市いびつでの展示初日

 

今日と明日はお酒でも飲みながら在廊していますよ

 

へべれけにならないように注意しないと。汗

 

それぞれ最高な新月の一日をお過ごしください

 

 

 

 

 

 

 

 

yasuhide ono | 小野 泰秀

五児の父 世界放浪の際にアクセサリー制作の活動を開始 2013年福岡県宮若市に移住 2015年9月新月より福岡県宮若市にて「うつしき」というギャラリーを始動 日本の美意識、東洋的価値観、装身具の持つ”心を装う”という機能を追求する

うつしき

暮らしと道具のあいだ

©yasuhide ono