多元的無知への自覚

 

 

二日前にインスタで告知したあらゆるジャンルで中央集権制の崩壊が起こっているのでは!?ということを書こうと思ったのですが

 

昨日読んだ「Humankind  希望の歴史 」上下巻が今年一番面白かったのでそちらを優先して書こうと思います

 

オランダの若きジャーナリスト ルドガーブレグマン著作

 

読了後の爽快感がたまらない

 

「人間の本質は、善である」ということ人類史、心理学、思想史、経済史の観点からエビデンスに基づき超多角的に解析している一冊

 

モヤっとしていた視界が急に晴れたような感じ

 

そもそも、なぜ現代の社会が性悪説で設計されているのか

 

ホッブズの「万人の万人に対する闘争」、ダーウィンの「自然淘汰説」、ドーキンスの「利己的な遺伝子」、アダムスミスの「ホモエコノミクス」といった暗い思想を裏付ける心理学や人類学の真偽を確かめ、証拠を集め、意外な結論に辿り着く

 

この本を人類の教科書としてみんなが読めばあらゆる誤解を解く鍵になるんじゃないかなぁ

 

ポジティブな結果を引き起こすプラセボ効果とネガティブを引き起こすノセボ効果

 

何かを強く信じるとそれが現実になることがある

 

その結果、人は考えた通りの人になる

 

素直に受け取れば素直に育つし、穿った見方をして受け取れば穿ったバイアスの元に育つ

 

誰もあなたのことを陥れようとなんかしていないのにマイナスに考えて勝手に脳内妄想の中で悪い方向に解釈することってありませんか?

 

そんなことないのに勝手に空回りするのって解釈の違いでの誤解が生じてしまう

 

西洋思想を学んでいるとなぜ人間を悪者として考えるのか?という暗い人間観を基盤に設計されているのだろうと疑問に思っていた

 

本文から少し拝借する

 

 

新しい薬が市場に出る。その薬は中毒性が高く、誰もがすぐ夢中になる。科学者は調査して、その薬は「リスクの誤認、不安、気分の低下、無力感、他者に対する軽蔑と敵意、感情の麻痺を引き起こす」という決断を下す。

 

この薬を私たちは使おうとするのだろうか。子どもたちが摂取するのを許すのだろうか。答えはイエスだ。なぜならその薬はすでに現代の最大の依存症の一つを引き起こしているからだ。私たちが毎日摂取し、多額の助成金を受けていて子どもたちに大量に配られている薬。

 

その薬の正体とはニュースである。

 

私はニュースは心を成長させると教わって育った。新聞を読み、夕方のニュースを見るのは、市民としての義務であり、ニュースを追えば追うほど人は情報豊かになり、民主主義はより健全になる。と教わった。今でも親は子どもにそう教えている。しかし科学者は異なる結論を出した。

 

「ニュースはメンタルヘルスに危険を及ぼすのだ」

 

ミーン ワールド シンドローム

 

それはマスメディアの暴力的なコンテンツに繰り返しさらされたせいで、世界を実際より危険だと信じ込んでしまうこと。症状は冷笑的な考え方、人間不信、悲観的な見方である。

 

結果としてニュースを追う人は「ほとんどの人は自分のことしか考えない」といった意見に同意しやすい。また個人としての人間は無力で、世界をよりよくすることはできない、と考えがち。さらにストレスが強く、落ち込むことも多い。

 

 

第1章を少し引用しただけでもひっくり返るような内容ですよね。

 

「ニュースを見るには、私たちの理性が足りない」

 

「心にとってのニュースとは、体にとっての砂糖に等しい」

 

こういった具合に切り込んでいき、ノーベル文学賞受賞した「蝿の王」の真実だったり、戦争についてや先住民の野蛮性についての嘘だったりを紐解いていく

 

そして共感することで生まれる盲点は考えさせられる

 

ナチスが生まれた背景やホロコーストが起こった背景

 

全ては多元的無知からやってくる

 

「誰も信じていないが、誰もが『誰もが信じている』と信じている状態」

 

いわゆる裸の王様を褒め称えた人々の状態

 

ここでブレグマンの仮説の秀逸なところは

 

「人間の本性についてのネガティブな見方は、多元的無知の一形態ではないだろうか。ほとんどの人は利己的で強欲だという考えは、他の人はこう考えているはずだという仮定から生まれたのではないか」

 

と問いかけている

 

だとすれば、「最悪な人間ではなく、最良の人間を想定する」ことも可能だと明るい方向に目を向けることができるのだ

 

明るい未来が詰まった実践可能な希望に満ちた性善説がこの本に記されている

 

そんなこんなで子どもたちを起こす時間でーす

 

別に回しもんじゃないっすよー汗

 

ほんと前から書こうと思っていたことが覆されるくらいに面白かった

 

まだ発売して一ヶ月経ってないみたいだから新刊コーナーとかにありそう

 

薦める側もしょうもないものを薦めても信用を無くすだけなんで、本当に良いので心からオススメしますよ

 

毎週金曜日更新のうつしきyoutubeチャンネルでは映像部の小田が担当しているジャパンハートの活動について更新しています

 

 

 

 

誰かの為を思う行動が少しでも多くの人の眼にふれて行動に移ればいいなと思ってます

 

僕らにできるのは小さいことかもしれないけどできることをしていきたい

 

さぁ今日もコツコツ手を動かしていきましょう

 

最高な一日を

 

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yasuhide ono | 小野 泰秀

五児の父 世界放浪の際にアクセサリー制作の活動を開始 2013年福岡県宮若市に移住 2015年9月新月より福岡県宮若市にて「うつしき」というギャラリーを始動 日本の美意識、東洋的価値観、装身具の持つ”心を装う”という機能を追求する

うつしき

暮らしと道具のあいだ

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