今後のお店の在り方の考察

 

 

僕はアクセサリー作家で工芸というよりは

 

どちらかというとファッションに属しているのかな

 

あんまりその垣根を意識したことはないんだけど

 

そんな自分が「生活工芸」以降の工芸というテーマを考える中で

 

いくつか感じることを書いてみたい

 

そもそも「生活工芸」以降の工芸というより

 

生活工芸とは?ってことと

 

今のギャラリー、お店の在り方についてだ

 

僕自身お店を始める上で器を扱うため「生活工芸」というジャンル?を作られた方々の

 

著書の殆どを読みました

 

そして工芸についての本も色々と読んで

 

色々な作り手と話す中で自分なりに咀嚼して考えることがある

 

結局「生活工芸」というのはブランディングの一環なのかな

 

そしてなんかかたいなぁっていう印象

 

そもそも、そう感じるのは中で動きを作っている人と

 

外からその動きをみている人という図式も大きくあると思う

 

自分はその外からみているということもあるだろう

 

でもお店をやっている中であまり意識したことがないというのが正直なところだ

 

「生活工芸」以降の工芸というテーマ自体が出るのはその中側の人が作り出していること

 

「生活工芸」という括りに入った作家しか「生活工芸」というジャンルに属せない

 

それ以外の作り手はどうなるのか?

 

シーンが狭くないか?

 

陶芸家や木工、ガラスや鍛金などの作家の数は確実に増えている

 

でもその中で生活工芸を謳っていたり、活動している人たちがどれだけいるのか

 

クラフトフェアなど作家の発表の場は増えている

 

そこにも審査があり審査に落ちた若手作家の作品が個人的にめちゃ格好いいということも多々ある

 

じゃあ審査の基準って??

 

全て審査員の主観と経験です

 

僕自身お店で扱う作家を決める際の基準は100%自分の好みかどうか

 

そしてその人の人間性が自分と合うかどうかです

 

作品を扱うというのはその人の人生を扱うということと同義と捉えている

 

それを考えると誰にでも声を掛けることは出来ない

 

お店をやる上で作り手の生活をすごくよく考える

 

一回の展示会でそこに対しての制作時間や材料費、そしてその人の暮らしがある

 

家族があるひとはその家族を養わないといけない

 

作り手も食わなきゃいけないから作ることはもちろん売ることも考えなきゃいけない

 

今の工芸を語る上でインテリの知識人があーだこーだ難しい言葉を並べて

 

工芸界の間口を狭くしていると僕は感じている

 

自分の世界観いいでしょと今までの先行者利益に甘んじて

 

売る努力をしないで胡座をかいている

 

売れたら自分のおかげ、売れなかったら作家のせいにして

 

売れないことを飽和しているとか時代の流れのせいにして

 

思考停止状態になっているような気がしている

 

興味人口増やすために色々なやり方があっていいんじゃない

 

数少ない知識人がピラミッドの先端をさらに尖らせようとする

 

それはそれで大事なこと

 

初めて作家の器を買う人をどれだけ増やせるか

 

これも同じかそれ以上にものすごく重要

 

それを上の人は権威を振りかざし知識のマウントをとって若手のやり方を潰そうとしてくる

 

写真映えしそうな器を買ってとか

 

その人が一生懸命働いたお金で何を買おうが勝手でしょう

 

人の購買に対してまで文句を言うのは絶対におかしい

 

SNSを多用しすぎとか

 

色々なやり方があっていいんじゃないのかな

 

それを認める許容量が圧倒的に足りない

 

カフェに併設したギャラリーがあってもいいじゃない

 

本屋に併設したギャラリーがあってもいいじゃない

 

ライフスタイルショップに併設したギャラリーがあってもいいじゃない

 

古道具屋に併設したギャラリーがあってもいいじゃない

 

ギャラリーはギャラリー然としていないといけないのか

 

それは時代錯誤でしょう

 

餅は餅屋とそれ一本でやれるなら凄いことだと思う

 

僕は何にも反対していない

 

そのやり方すら表現になるのだから

 

この先ハイブリッドな人やお店は絶対に増えていく

 

何年も先に残るお店にならないと

 

責任を持って取り扱っている作家の作品をより多くの人に届けるための努力をすること

 

今までは立場として圧倒的に作家<ギャラリーであった

 

だけどこの先は作家=お店であったり

 

作家>お店に変わっていくんじゃないかなとなんとなく思っている

 

自分の作品を自分で売れる時代にお店が間に入る意味を考える

 

作家にその場所でやりたいと思ってもらえるようにならなくては先は短い

 

だからこそそんな場所にうつしきは絶対になる

 

結局はそこに行き着くんだよな

 

一番言いたいことは

 

他人のことが気になってるうちは自分に集中出来てない証拠

 

だからこそ作り手もお店も人の目気にせず自分のやりたい事を貫き通そう

 

 

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yasuhide ono | 小野 泰秀

五児の父 世界放浪の際にアクセサリー制作の活動を開始 2013年福岡県宮若市に移住 2015年9月新月より福岡県宮若市にて「うつしき」というギャラリーを始動 日本の美意識、東洋的価値観、装身具の持つ”心を装う”という機能を追求する

うつしき

暮らしと道具のあいだ

©yasuhide ono